薬けん
代表薬剤師  野中 牧[のなか まき]

薬剤師として病院や薬局に約15年間勤務。産休後子供の体調不良で急に休むことがたびたび。自分の両親や病児保育に頼るも限界があり、働くことと子育ての両立をさせるためには、根本的な改革が必要と感じた。休みやすい環境を提供するため、 2017年より単発で薬剤師業務を請け負う事業「薬けん(やくけん)」を開始。 薬剤師として働き続けたいという想いと、子どもとの時間も大切にしたいという想いを叶えていく。

薬局・病院の一時的な勤務要請とフリーランス薬剤師との
まっちんぐサイト=「ふぁーまっち」
http://yakuken.work/(現在は簡易版)


− ASOに入居した経緯は?

 今の事業をしようと思った際、事務所が必要だと思ったんです。個室を借りるのは費用が掛かるので、どこか理想的な借り方が出来ないかなと探していたら別府に1件シェアオフィスがあり、とにかく訪ねてみようと思い飛び込んだのが入居の経緯です。 

− 独立のきっかけを教えてください。

 当時、私は出産したばかりで、子供がいる状態で薬剤師として正規に働くことが難しいと感じていました。例えば、子供が病気になると休む必要があります、休むと他の方々に申し訳なく肩身が狭くなって、働いていいのかなと、働きずらくなってしまいます。このように、似た境遇で働けていない子育て中の薬剤師が周りにも多いとも感じていました。母親は、大学まで子育て中心になるはずで、その間、働けないのは社会問題だと感じます。私も含めてそのような課題をかかえる薬剤師の助けになればいいなと思って起業を考えるようになりました。

 薬けん,ふぁーまっち,薬剤師

− 事業について教えてください。

 薬局、病院の薬剤師が休みを取る際に、代わりの薬剤師が請負で勤務するサービスです。薬剤師が休みたいときに、臨時で入れる。または、予定に合わせて入るようにしています。現在は中津、別府、大分市の範囲で活動をしています。サービスが安定してくれば、どんどん広げていきたいなと思っています。

 今、薬局や病院からの要望は沢山あります。大分県は薬学部がないので、慢性的に薬剤師が不足しています。でも、薬局に薬剤師がいないと、薬局の仕事ができなくなってしまいます。薬剤師が不足しているから、現場はギリギリの人数で回したりしています。休みにくい職場なんです。なので、そんな薬剤師を休みやすくする為、現在は特に一緒に働く薬剤師仲間を探しています。転職を考えている人や、子育て中の薬剤師さん、一線を退いた薬剤師さんたちと、一緒に働きたいです。薬剤師の資格を持っていても、働いていない人はたくさんいるので、そうした方々が無理のない範囲内で、働くことのできる環境を作っていければと思っております。

  現在、単発勤務や繁忙期のみの勤務を可能とする薬剤師業務の請負事業を、薬局・病院の一時的な勤務要請とフリーランス薬剤師とのまっちんぐサイト=「ふぁーまっち」を準備中。これにより、より多くの薬局病院が低コストで人手不足は解決し、勤務する薬剤師は有給の取得もしやすい環境となります。さらにはフリーランスの薬剤師の働き手側も、空いている時間に勤務することが可能で、いろんな職場や処方箋を経験することで、ブランクの解消やスキルアップにもつながっていきます。先日、ふぁーまっち簡易版(http://yakuken.work/)をリリースしました。

薬けん,ふぁーまっち,薬剤師 薬けん,ふぁーまっち,薬剤師

− ASOを利用してどうですか?

 会員さんのデザイナーさんに、名刺デザインやフライヤー、ロゴも作ってもらったりしています。また、薬剤師しかしたことがないので、一から起業について教えてもらうこととなりました。起業家としてのメンタリティや方針から、行政に提出する書類、パワーポイントの作り方、ビジネスコンテストへの推薦やプレゼン指導など、細かいところは全て教えてもらいました。県からの補助金も支援のおかげでとることができました。ほんとうに様々なところでお世話になっています。

 

薬けん 連絡先
TEL 090-8400-8989(薬けん)
HP   http://yakuken.work/